7月14、15、16日にunga plus galleryさんで開催する Hello Photo ! 小樽 -写真を楽しむ3日間-でのワークシッョプに先駆けて、北運河を中心にロケハンしてきました。
今回、参加のみなさんに使っていただくのは、こちらの3台↓、RICOH FLEXです。
リコーフレックスのシリーズ(メーカーサイト↓)
https://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/ricoh-filmcamera_lib/column/ricohflex.html
リコーフレックスは現在では使われない板金溶接の構造を採ったボディで作られました。このカメラは大戦前ドイツのレクタフレックスをモデルに設計されましたが、大戦後の発売の際、独自のメカニズムに進みました。特に撮影レンズとファインダーレンズの焦点調節をギアの噛み合わせで連動するシステムを導入したことで、カメラの構造と外観を決定しています。ボディはレンズシャッター部、前面板、ボディ、フィルム中枠、ファインダーフード、裏蓋それぞれかんたんなユニット構造で、ユニットはたった6本のビスで組み立てるだけの合理的な構造になっています。大戦直後の1950年に発売のIII型から1957年発売のミリオンまでに当時としては画期的な100万台超の生産販売を記録しました。ユニット構造のため最初のモデルから最後までユニットの互換性があり、多くのバラエティの機種があります。
今回は、カメラへのフィルムの装填と、撮影のみを体験していただくワークショップです。
「暗室」という、今ではすっかり非現実的な空間での作業が私の日頃のワークショップのウリの中心ではあるのですが、今回は、二眼レフカメラでの撮影をより楽しんでいただきたいと思っています。きっと、私が二眼レフカメラを好んで使う理由を感じていただけると思うんです。特に、今回使っていただくRICOH FLEXは、驚くほどシンプルな構造で、もちろん電池なんて入っていませんから、デジタルカメラ世代には「こんなので写るの?」という「ただの箱」、魔法のようなカメラなのです。
上部のファインダーフードを開けて、上から覗き込むようにして撮影をします。何やら写っているのが見えますか?
そういえば、接眼をしないので、デジタルカメラの大きなファインダーを見る現代の撮影スタイルにも似ているかもしれませんね。ですが、覗き込むとファインダーに写る世界は、まさに「別世界」です。その美しい様を、ぜひ見てほしいのです。
ファインダーで見える世界は"左右が反転"しています。
不思議なものですね。違和感というのとは少し違うのです。逆世界には、どこか現実と異なった美しさがある。ひょっとすると、私がファインダーをのぞくことに夢中になっている間に、本当に別の世界と交差して、否、別世界をのぞいているのでは?なんて思うのです。
そんな不思議で美しい小樽運河を、のぞきにいらしてください。
両日ともまだ少しだけ残席がございます。
次回は、実際に撮っていただくコースをロケハンしてきましたので、その様子をアップしたいと思っています。