モノクロームは「本」に似ている。

文字を追ってはじめて、綴られた物語が理解できるように、

モノクロームの本当の色味、味わいもまた、




じっくりと"読み解かなくて"は、決してわからない。

赤い電球に照らされた暗室で、現像液の中からぼんやりと浮かび上がる画に心奪われる。

小さな箱(カメラ)に捕まった時間が、ゆっくりと水の中に放たれていく。

白と黒。

色を失くした写真たちが、私の脳裏で色鮮やかな物語になっていく。

展覧会

Exhibition

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和龍美

写真作家

本名 山本真紀子
1975年 東京都青梅市生まれ。
2022年9月19日、卵巣がんの治療から5年を経て完治とし、アーティスト名を神宮宮司より拝受し改名。
北海道小樽市に在住。銀塩写真俱楽部キキを創立。2019年にさっぽろてんてんを開設。
アトリエTIMELESS OTARUを開業し、写真教室、ワークショップなどを通じて、銀塩写真の魅力を伝えている。
現在は、情報システム会社に勤務しながら、フリーランスの写真家として活動し、二足の草鞋を履く。

撮影) Fumitaka Suzuki

長い年月をかけて撮り続けた愛しい作品たち

ライフワークとも言える土手を定点観測し続けた「なかいま」や、
通勤電車の車窓からの景色を撮り続けた「THE SEA -車窓から-」など、
和龍美の作品たちをご覧ください。

作品たち

Works

  

Black&White

モノクロームは「本」に似ている。
文字を追ってはじめて、綴られた物語が理解できるように、モノクロームの本当の色味、味わいもまた、じっくりと"読み解かなくて"は、決してわからない。
白と黒。
色を失くした写真たちが、私の脳裏で色鮮やかな物語になっていく。

なかいま -中今-

土手は、空と陸とを分かち、こちらの側と向こうの側とを完全に隔てている。貼り付けたように移り変わる、この世界の表層だけをみて、今日の日を、ここで生きられたなら、それでいい。

THE SEA -車窓から-

小樽への移住をきっかけに、2012年よりスタートしたプロジェクト "THE SEA -車窓から-"は、私が、海岸線を走る通勤列車の窓から撮り続けた、海の『記憶的・群写真』集です。

続・車窓から

2021年に再開した『車窓から』の続編。

1998年のジョナサンへ

あゝ、まったく君は、最悪だ。
とにかく君はカッコよくて、初めからヒーローになる才能を持ち、いつだって自らの判断で道を歩み進んでいった。
そう、生まれた時からヒーローになるべき道を歩んでいたんだ。

Composition -Core-

水平線と垂直線とに囲まれた、四角い冷蔵庫の中に配される様々な色やカタチ。扉を開くたびに位置を変え、多くなったり少なくなったり…とうとう存在しなくなったりを繰り返す食品パッケージのリズミカルで楽しいさま、その整然と並ぶ美しさ。

冷蔵庫を開けるたび、わたしはモンドリアンが描くコンポジションの、バランスよく広がる美しさを、そこに見るのです。

Time overlap

時間。
存在のない「現在」。
手のひらをなでる水の流れ。それ(時間)は、常に過去であり、常に未来。
本当に?
時間。
存在のない「過去」と「未来」。

Other Works

その他の作品群です。

TIMELESS OTARU

ノスタルジックな佇まいが魅力的な町、小樽。

本ワークショップは、そんなクラシカルな町並みを、
同時代に活躍していた二眼レフカメラ(※お貸しいたします!!)を使って撮影し、
その後、フィルム現像、暗室での手焼きプリントまでを体験していただく、
盛りだくさんの内容です。

ワークショップで使用する二眼レフカメラ

ワークショップ

Work shop